初めての手作りごはん — 味付けゼロの基本レシピ
「ふくが、ごはんを残すようになった」。これが我が家で手作りごはんを始めるきっかけでした。ふくは2020年生まれの柴犬で、いま6歳。5歳を過ぎたあたりから、それまで完食していた市販フードを半分残すようになり、何種類か試しても食いつきが戻りませんでした。
獣医に相談したところ、「年齢で嗜好が変わる子は珍しくないですよ」と言われ、その流れで「まずは茹でた鶏肉を少しトッピングしてみては」と提案されました。それが、私が手作りごはんに足を踏み入れた最初の一歩です。
獣医ではないので、これから書く内容は「ふくの場合」の記録だと思ってください。犬種・年齢・持病によって必要な栄養はまったく違うので、最初の方針は必ずかかりつけの獣医さんに相談してから決めてください。
私の最初の失敗 — 醤油を一滴入れてしまった話
恥ずかしい話なんですが、最初に作った手作りごはんで、私は醤油を一滴入れてしまいました。「人間が美味しいと思う味じゃないと食べないだろう」という、いま思うと完全に間違った発想です。
翌日、念のため獣医に「昨日醤油を一滴だけ入れてみたんですけど」と相談したら、明らかに困った顔をされて「犬の腎臓は塩分にとても弱いです。一滴でも、続けたら腎臓に負担がかかります」と。それ以来、味付けは一切ゼロで作っています。
人間用の感覚で「ちょっとぐらい」と思うのが、いちばん危ないです。
我が家の基本レシピ(ふく1日分・体重9kg)
獣医に「最初は鶏むね肉と野菜数種類だけでいい」と言われて、いまも基本はこの組み合わせです。
- 鶏むね肉(皮なし):120g
- にんじん:30g
- ブロッコリー:30g
- さつまいも:40g
- 白米(炊いたもの):50g
- 水(茹で汁):適量
合計で1日240gぐらい。ふくは朝夜2回に分けています。全部茹でてみじん切り、それだけです。鶏肉も野菜も同じ鍋で茹でて、茹で汁ごと冷ましてからあげます。
量とバランスの考え方
うちの場合は、獣医に「最初は市販フードのカロリーを参考に、同じカロリーで作ってください」と言われました。市販フードのカロリーはパッケージに書いてあります。例えばふくの食べていたフードは1日90gで約350kcal。これを手作りに置き換える時、鶏むね肉は100gで約110kcalなので、肉だけだと足りません。野菜と炭水化物(さつまいも・白米)でカロリーを合わせる感覚です。
ただ、これも犬種・運動量で全然違います。我が家は「ふくが太らない・痩せない量」を毎週体重で確認しながら微調整しています。
必要な道具 — 意外と揃える物が少ない
最初は「特別な調理器具がいるんじゃ?」と構えていたんですが、結論、人間用の鍋とまな板でほぼ足ります。私が買い足したのはこの2つだけです。
作り置きを冷蔵庫で保管するのに、密閉できるストッカーは必須でした。最初は普通のタッパーを使っていたんですが、3日目ぐらいから少し匂いが移って、ふくが食べないことがあったんです。密閉性の高いものに変えてからその問題は無くなりました。ただ、サイズは大きすぎると冷蔵庫を圧迫するので、3日分が入る程度で十分です。
これは手作りに切り替えてから買い足したものです。茹でた鶏肉を冷ます時、平らな器より浅型のボウルの方が早く冷めます。あと、ふくが6歳になって首を下げるのが少し負担そうだったので、高さ調整付きのスタンドにしました。弱点としては、洗うときに少しかさばるので、シンクが小さいお宅だと邪魔に感じるかもしれません。
1週間続けて分かったこと
最初の1週間で気づいたことを書いておきます。
- 食いつきは、人間用フードに戻る感覚で良くなった(ふくの場合)
- ウンチの回数が増えた(市販フードよりカサが多くなるので当然らしい)
- 朝の準備時間が15分増えた → 週末にまとめて茹でて冷凍する運用に変更
- 月の食費は、市販フード時代より少し下がった(食材は安いので)
ただ、栄養バランスは長期で見ないと分からないというのが正直なところです。我が家は3ヶ月に1回、血液検査を獣医にお願いして、数値を見てもらっています。
やめたほうがいい食材
最初に獣医にもらったメモを参考に、私が今も避けている食材です。
- 玉ねぎ・ねぎ類(中毒)
- ぶどう・レーズン(腎不全のリスク)
- チョコレート・カフェイン
- 香辛料すべて
- 塩・醤油・味噌などの調味料
- 生のじゃがいもの芽
これは一般的な禁忌として知られているものですが、犬種や個体によってアレルギーがある食材は別途あるので、最初の数週間は1食材ずつ追加して様子を見るのが安全だと、私は獣医に教わりました。
まとめ
- 味付けはゼロが基本(一滴の醤油でもダメだと獣医に言われた)
- 鶏むね肉+野菜2〜3種+炭水化物の最小構成で十分
- 必要な道具は密閉ストッカーぐらい、特別な調理器具は不要
- カロリーは市販フードを基準に、体重で微調整する
- 3ヶ月に1回は獣医で血液検査、これは必須
最後にもう一度書きます。私は獣医ではないので、個別の判断は必ずかかりつけの獣医さんに相談してください。特に持病のある子・子犬・シニア犬は、必要な栄養が全然違います。この記事は「ふく(6歳・健康な成犬)の場合」の記録として読んでもらえれば嬉しいです。
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この記事を書いている人
久保里奈(くぼ りな・39歳)
神奈川県逗子市在住のフリーランスデザイナー。
柴犬「ふく(メス・6歳)」「あん(オス・2歳)」と暮らしています。
柴犬専門で10年、咬みつき癖や手作りごはんの試行錯誤の記録を綴っています。
タグ: #手作りごはん#レシピ#基本